新入社員へ | オジ記

新入社員へ

下記の文章は、僕が、我が社の社員へ送ったメールです。


彼は、入社早々、突如、本社(東京)勤務から、福岡営業所へ転勤を命じられてしまいました。


それをチャンスと捕らえるべきなのか?島流しにあったと捉えるべきなのか?


人生の岐路は、そこにあるのかと思います。


以下、僕と彼のメールのやり取りを記載します。


<送信>

山本へ

先週、福岡ではお世話になりました。

何故か、懐かしく、なおかつ、助かりました。ありがとう。

君の福岡での活躍を祈念して、本日敢えて、ちょっと苦言を呈しておきます。

5月、事務所の引越しの折、君たちは、自分の周りのかたずけが終わったらすぐにそれぞれの業務に入ったとのこと。

そのとき、アイディーズの社員たちは、事務所を掃除していたとのこと。勘違いするなと言いたい!

また、山本が、セプの(多分)同僚からTELをもらった折、「こっちは、何から何まで、(お茶くみ等)自分でやらなければならないので大変だ」と言う発言があったとのこと。卑屈になるなと言いたい!ひがむなと言いたい!

これらは、山川さんから、聞きました。

一つだけ宣言します。山川さんという経営者は、決して、陰口を言ったり、人の悪口を言ったりする人ではありません。それは、この僕が保障します。

何が言いたいか、というと、山本、「逆境において、また、逆境においてこそ、男は男を磨ける」と言うことを僕はいいたいのです。

君が、突如、福岡出向を命じられて、多分、戸惑いがあること、また、東京でやりたいこともあったであろうこと、想像に難くありません。

でも、男と言うものは、いったん自分に振り向けられた環境・状況を受け入れたならば、その状況において全力を尽くすべきです。

アイディーズの野見山くんを見習え。彼は、今の状況で自分の出来る範囲のことを懸命にやろうとしています。今回、一発で、僕にはそれがわかりました。

だからと言って君が、懸命にやっていないとは言うつもりは毛頭ありません。

僕の言いたいことは、福岡営業所は、たった2人の所帯だけれど、そこで死ぬ気でやってみろ、と言うことです。

極端に言えば、便所掃除もやり、事務所の隅々まで掃除を、朝一番に来て、一年坊主の君がやるべきです。(もうやっていたらすまぬ)

そうやって、今は、男を磨くべきだ。それをやり切れたら、君は、東京のどの同期生よりも成長するはずだ。

君なら出来ると思っているので、今回メールを打つ決心をしました。

クイックJPのころの、あの超逆境を打破した君に、僕は期待をしています。

だから、敢えて苦言を呈しましたが、これは、励まし以外の何者でもないことと、受け止めてほしいと思います。

あえて、もう一度言います。加藤とともに、福岡の地で、死ぬほど頑張ってみろ。

頑張れ!山本。

以上

<受信>

高橋さん

お疲れ様です、山本です。
メール拝見しました、ありがとうございます。

こちらこそ、福岡でほとんど知り合いのいない中、
高橋さんにまだそう久しぶりでもないはずなのに
お会いできて、なんだかほっとしました。

頂いたメールなのですが、
正直頭を殴られたような感覚でした。
それは自分の甘さに気づいたことによる衝撃です。

> また、山本が、セプの(多分)同僚からTELをもらった折、
>「こっちは、何から何まで、(お茶くみ等)自分で
> やらなければならないので大変だ」と言う発言があったとのこと。
> 卑屈になるなと言いたい!ひがむなと言いたい!
確かに、この言葉、僕が身の程知らずだったと思います。
東京にいるとき、お茶をくむことも自分で掃除をすることもなく、
自分がその状況が当たり前だと思ってしまっていました。
福岡に来て、いざ自分がそういった雑務を自分でして、
他社であれば一年目の新米が当然する仕事なのに、
それがいかにもすごいことのように思ってしまったのかもしれません。

> 極端に言えば、便所掃除もやり、事務所の隅々まで掃除を、
> 朝一番に来て、一年坊主の君がやるべきです。
> (もうやっていたらすまぬ)
正直に告白しますと、やっていませんでした。
深夜まで仕事をしているから、朝はぎりぎりでいいという、
まだまだ東京のぬるま湯に使った甘さが抜け切れていないようでした。
自分は事務所内で一番下っ端だということを自覚して、
周りに気配りを忘れないようにします。

このメールを頂いて気づいたのですが、僕は同期で唯一福岡に
配属された自分自身を特別視していたのかもしれません。
まだまだ社会人として歩き出したばかり。
別に実績も残していないのに、ただ人と違う環境にいるだけで
すごいことをしているような勘違いです。
一年目の何も分からない新米が、そんかことを考えていたとは、
われながら恥ずかしいです。

しかしあえて一言だけ言いますと、僕はこっちに来て本気で
卑屈になったことは一度もありません!
せっかくこっちにきたのだから、同期の誰よりも成長してやろうという
思いは常に持ち続けているつもりです。
それはむしろクイックを売っていたときよりも大きくなっています!

ただ、それがまだ行動に結びついていないのは、
ご指摘いただいたとおり事実です。
常に基本をわすれず、今回のことも大いに反省して、
高橋さんの激励にこたえるべく
成果をのこした上で成長して東京に戻りますので、
ぜひ期待してください!
ありがとうございました!


山本拓也 

※補足
> 5月、事務所の引越しの折、君たちは、自分の周りのかたずけが
> 終わったらすぐにそれぞれの業務に入ったとのこと。
すみません、僕が福岡に来たのは事務所の引越後で、
引越ののことは分かりませんでした。
機会を見つけて加藤さんにも確認し、
反省して二人今後についてゆっくり考えます。



新入社員諸君、ガンバレ!